成功するネットショップに必要な運営の3つのポイント

突然ですがあなたは今、小さな町にある雑貨屋さんを営んでいます。
食べていくのがギリギリなので、もっと売上を上げなければいけません。

さてあなたはそんな雑貨屋さんの売上を上げるためになにをしますか?
ちょっと考えてみてください。

・お客さんを呼ぶためにチラシを出してみる
・お客さんが見やすいよう店内のレイアウトを変える
・商品の魅力が伝わるようにポップを作ってみる

などなど、いろいろ思いついたのではないでしょうか?

実は実店舗もネットショップも考え方は同じなんです。

ネットショップを成功させるためには、現状を把握し課題を見つけ、その課題を解決するための対策をおこなっていく必要があります。

そこで今回はネットショップの運営をおこなううえで、基本となる3つのポイントをお伝えいたします。
本記事でネットショップの運営に必要な『基本』を学んでいただければネットショップの成功がグッと近付くでしょう。

成功するネットショップに必要な運営の流れ

冒頭で「小さな町の雑貨屋さん」になりきっていただきましたが、ネットショップ運営でも基本は実店舗と同じです。

実店舗では

  • チラシや呼び込みをしてお客さんに来てもらい
  • お店や商品の魅力が伝わるように接客をして購入してもらう。
  • そしてお店や商品を気に入ったお客さんにリピーターになってもらう。

という流れですが

「実店舗だから」「ネットショップだから」と別個に考える必要はありません。

いかにしてお客さんにお店に来てもらい(アクセス数)、素敵な接客をしてお店や商品の魅力を伝え(購入率)、ファンになってもらうか(リピーター)が大事なのです。

ネットショップは自動的に売れていく自動販売機ではありません。

実店舗と同じようにしっかりショップを運営していく必要がある事を肝に銘じておきましょう。

今ショップはどんな状態?現状を把握する

それでは早速、売上を上げるための対策を…

といいたいところですが、その前に必要なことがあります。
それは現状の把握です。

また「小さな町の雑貨屋さん」になってみましょう。

あなたは店長ですから、月に何人くらいお客さんが来て、何人くらい購入してくれたか。
そしてお客さん一人当たりの平均購入金額などは大体把握しているはずです。

ではネットショップではどうでしょう?

  • 月に何人お客さんは来てくれましたか?(アクセス数)
  • そのうち何人のお客さんが注文してくれましたか?(購入率)
  • 購入してくれたお客さんの平均購入金額は?(客単価)

…いかがでしょうか、答えられましたか?

実はこの3つが売上を上げるうえで最も重要な要素になります。

それはなぜか?
下記の方程式を見てください。

【売上=アクセス数×購入率×客単価】

といったように、売上とは上記3要素の掛け算で決まります。
つまりこれらの要素をきちんと把握することで、目標とする売上に対してなにが不足しているかを鮮明にすることができるのです。

たとえば現状が

だった場合、売上100万円を目指すにはアクセス数を2倍に増やして

とする。

もしくはアクセス数を2倍にするのは難しいので

といったように、ショップの状況により違った対策が考えられます。

やみくもに「アクセス数を増やそう」「購入率を上げよう」などと対策をおこなうのではなく、 現状をしっかり把握し課題を見つけ、その課題を解決するために対策をおこなうことが成功への近道です。

たとえばアクセス数がほとんどないのに、購入率対策を必死におこなっても、売上にはつながりません。
この場合、順番としてはアクセス対策が先になります。

このように現状を把握していないと、対策が迷走し効果が出るまでに時間がかかってしまうのです。

いかがでしょう。現状把握の重要性をご理解いただけたでしょうか?

ショップの課題点を見つける

それではどうやって現状を把握し、課題を見つけるのかをお伝えしていきたいと思います。

結論からいうと【Googleアナリティクス】を利用するのが最も早くて確実でしょう。
Googleアナリティクスとは、その名のとおりGoogleが提供しているアクセス解析ツールですが、 無料なうえに高機能なため、上場企業を含め多くのサイトで利用されています。

GoogleAnalytics

このツールを用いることでサイトに

  • どのくらいアクセスがあるのか
  • お客さんはどこから訪れたのか
  • どのページがよく見られているのか
  • 利用しているのはPCなのかスマホなのか
  • 注文されていくらの売上になったのか

などさまざまなことを確認ができるようになります。

GoogleAnalytics(詳細)

これにより先にあげた3要素だけでなく、自分のショップは「なにが良くてなにが悪いのか」を調べることが可能です。

ちなみに昨今のショッピングカートやブログサービスにははじめからアクセス解析の機能が付いていることも多いのですが、 得られるデータの豊富さや精度、使い勝手などを考えるとGoogleアナリティクスをご利用いただくことをおすすめします。

「Googleアナリティクスとかアクセス解析ツールって難しそう。できれば使いたくないな…」という方もいらっしゃるでしょう。

しかしネットショップの大きなメリットは、データがすべて数字で取れることです。

数字で取ることをしておけば、もし人手不足で今すぐに細かくデータが見られなくても、あとで振り返って過去の数字も見られ、 比較や課題の発見ができるので、必ず何らかの計測システムは導入しましょう。

なおGoogleアナリティクスを利用するには設定が必要ですが、それは別ページGoogleアナリティクスの設定方法にて詳しくご説明していますので、あわせてご覧ください。

まずは今の売上を前述の「売上=アクセス数×購入率×客単価」のように分解して、自分のショップの状況を正しく把握しましょう。

課題がわかったら次は対策!

さてここまで来て初めて対策を考えていくことになります。

あなたのショップはどこに課題が見つかったでしょうか?
アクセス数?購入率?客単価?

分解してみたけど、どこが課題なのかわからないという方は以下を参考にしてください。

まずネットショップの購入率は平均で2~3%といわれています。
そして客単価は、もちろん商材によって違いますが、みなさんおおよその客単価は把握していると思います。
これを【売上=アクセス数×購入率×客単価】の方程式に当てはめると

目標売上=アクセス数×2~3%(ネットショップ平均)×(自社客単価)

となります。

目標売上を設定して方程式に当てはめれば、アクセス数はどのくらい必要か出てきますね。
こうすることで、目標に対して課題がアクセス数にあるのか、購入率にあるのかが見えてきます。
分解をした結果、もしかすると課題は「すべて」ということもあるかもしれません。

その場合、対策をおこなう順番は

  1. アクセス数
  2. 購入率
  3. 客単価

の順番でおこないましょう。

それはなぜか?
どんなに良いショップでもお客さんが来てくれなければ「売上はゼロ」だからです。

ということで、まずは集客。
そしてお客さんが来てくれるようになったら購入率。
そして注文してもらえるようになったら客単価、というように順を追って対策を 進めていくのがよいでしょう。

それではそれぞれの要素の代表的な対策方法をご紹介いたします。

アクセス数(集客数、訪問数)

  • SEO対策
  • リスティング広告
  • アフィリエイト
  • SNS
  • メールマガジン

などがあげられます。

この中でも特にSEO対策とリスティング広告が主な集客対策といわれています。
しかしSEOは対策をおこなってから効果が出るまでに一般的には3~6ヶ月程かかるといわれているため、中長期的な対策になります。

逆にリスティング広告は比較的早い段階で効果を出すことができるため、ネットショップを開業して間もない場合、SEO対策をおこないながら効果が出るまでの集客不足を補うために リスティング広告を併用するのが良いでしょう。
詳しくは、リスティング広告成功のポイントをご覧ください。

購入率(購買率、コンバージョン率、CV率、転換率)

  • 適切な商品価格
  • 魅力的な商品画像、説明文
  • 決済方法(お支払い方法)の拡充
  • 選びやすい、購入しやすいショップの作り
  • わかりやすいご利用案内、よくあるご質問ページ
  • かご落ちの改善

など、こちらもさまざまな対策があります。

前述のように一般的にネットショップの購入率は平均で2~3%といわれています。

しかしこの数字は、あらゆるジャンルの平均であるため、「5%あったから安心!」「0.5%しかないからウチはダメだ…」 と考えるのではなく、現状からいかに改善できるかを考えましょう。

まずは先程紹介したGoogleアナリティクスのデータを使って、流入が多いのに、直帰や離脱が多いページから改善していきましょう。

直帰とはサイトに訪れたものの、ほかのページを見ずにそのままサイトを離れてしまうことをいい、離脱とはサイト内を何ページか見た中で、最後に閲覧されたページのことをいいます。

改善方法は大きくTOP(ページが最初に表示される画面)、ボディー(最初の表示画面より下部分)に要素を分けて、それぞれ改修していくところからはじめましょう。

何故それぞれに分けるかというと、改善によってどこがどれくらい良くなったのかわかりやすくするためです。

ちなみに自分がお客さんのつもりになって、実際に買い物をしてみる、ご家族や友人知人にお願いして買い物をしてもらう、などしてみると 新たな気付きを得られることが多いのでおすすめです。

客単価

  • クロスセル
  • アップセル
  • セット商品
  • ○○円以上ご購入で送料無料

が主な方法ですね。

クロスセル、アップセルについてかんたんに説明しましょう。

よく使われる例ですが、マクドナルドのレジで「ポテトもご一緒にいかがですか?」これがクロスセル。
「50円でLサイズにできますよ」これがアップセルですね。

ネットショップでもついで買いや、単価の高い商品をうまく訴求することで客単価を上げることが可能になります。

アップセルでは「一緒によく買われているもの」「関連商品」「一緒に使うと便利」などをレコメンド(おすすめ)するなどの方法がよく使われています。

Amazonでよく見る「この商品を買った人はこんな商品も買っています」をイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

またリピート購入で利益を出すためにキャンペーンを実施し、そこでクロスセルやセット販売などをおこなうのもよく使われる手法になります。

しかしながらどんなに対策をおこなったとしても、急に客単価を2倍にすることは難しいでしょう。

マクドナルドでMサイズのセットをLサイズに変える人はいても、Mサイズのセットをふたつ買おう!とはなかなかなりませんよね?

そういった意味でも客単価は3つの要素の中で一番改善しにくいため、対策の優先度としては一番低くなるのです。

ただし「○○円以上ご購入で送料無料」は比較的かんたんにできて、効果もでやすいので早めに実施しても良いかもしれませんね 。

対策については、ご理解いただけたでしょうか?

「理解したけど、人がいない、考える時間もない」
そんな声が聞こえてきそうですが、そんな方には、選択肢のひとつして外部のコンサルタントに依頼するという方法もあります。

外部のコンサルタントであれば、費用はかかりますが、上に掲げたような現状把握~課題の抽出、対策まで一貫して実施してくれます。

費用についても最初から何百万もかかるところも勿論ありますが、比較的良心的な金額のところもあります。
因みにmakeshopでもECのコンサルティングサービスを提供していますので、気になる方はECコンサルティングサービスページをご覧ください。

まとめ

ここまで長々とお読みいただきありがとうございました。

さて最後にご紹介した「3つの大事なポイント」を整理してみましょう。

ポイント1:ショップの現状を把握する
ポイント2:ショップの課題点を見つける
ポイント3:見つけた課題の改善をおこなう

これがネットショップ運営の基本の流れになります。

繰り返しになりますが、やみくもに「アクセス数」や「購入率」、「客単価」を上げる対策を おこなうのではなく、しっかりと現状を把握したうえで対策をおこなうことが、売上アップへの近道です。

「近道」といいましたが、ネットショップにゴールはありません。

その分どこまででも遠くに行くことは可能です!

まずはその第一歩をしっかりと踏み出すために、本記事でご紹介した「ネットショップ運営の基本」を意識して、日々の運営をおこなっていきましょう!

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